8月9日、東北大学植物園が主催する公開講座の第3回【津波と植物多様性と復旧工事】に参加しました。講師は福島大学の黒沢氏です。

津波による松川浦の変化を紹介していただきました。海岸林・水田・集落跡は湿地に変化、砂浜植物は一部が失われつつも良好な状態にあるものも多い、砂丘に生息する海崖植生は一部が崩落しつつも残りは良好であることが報告されました。湿地では絶滅危惧種のウミミドリ・ミズアオイ・コウキヤガラが集落を拡大しているようです。

講座の中で特に印象に残ったことがあります。絶滅危惧種植栽問題を先生が取り上げており、遺伝的多様性が低下するので絶滅危惧種は植えない方がいい、とおっしゃっていました。自生する個体群が小さいほど植栽の影響を受けやすく遺伝的にかく乱されてしまうことを危惧しておられました。絶滅してしまうよりはいいのでは・・・と思ってしまいますがこういった問題に対する答えは果たしてあるのでしょうか?

2014-08-09 15.20.26